地方企業のDX支援で地域経済を変革する──株式会社ブライトフォワード代表に聞く
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地方企業のDX支援で地域経済を変革する──株式会社ブライトフォワード代表に聞く

「東京発の支援」では救えない地方企業のリアルに向き合う

株式会社ブライトフォワード

森川 晴彦
代表取締役社長 森川 晴彦 株式会社ブライトフォワード

地方都市に拠点を置き、中小企業に特化したDXコンサルティングで急成長する同社。現場主義を貫く森川社長が語る、地方企業ならではのDX課題と成功の秘訣とは。

地方に根ざすDX支援という選択

編集部
御社は福岡を拠点に地方企業のDX支援に特化されていますが、創業の経緯を教えてください。
森川社長
私はもともと東京の大手ITコンサルティング会社で10年ほど働いていました。そこで感じたのは、都市部の大企業向けソリューションが地方の中小企業には全く刺さらないという現実です。予算規模も違えば、IT人材の有無、経営者のリテラシーも大きく異なる。2019年に地元の福岡に戻り、本当に地方企業が必要としているDX支援を提供したいと考えて創業しました。
編集部
「地方企業特化」という戦略は、ビジネス的にも成立するものなのでしょうか。
森川社長
むしろ大きなブルーオーシャンだと確信しています。日本の企業の99.7%は中小企業で、その多くが地方に存在します。彼らは今、デジタル化の波に取り残される危機感を持っていますが、相談できる相手がいないんです。大手コンサルは相手にしてくれない、地元のIT企業はシステム開発はできても経営視点がない。そのギャップを埋めることで、十分に事業として成立しますし、実際に創業4年で売上は8億円を超えました。
編集部
具体的にはどのような企業を支援されているのですか。
森川社長
製造業、建設業、卸売業、サービス業など業種は多岐にわたります。従業員数でいえば30名から300名規模の企業が中心ですね。共通しているのは、紙とExcelとFAXで業務が回っている状態から脱却したいという課題です。ただし、いきなり高度なAIやビッグデータ分析を導入するのではなく、まずは業務のデジタル化と可視化から始める。そこが私たちの支援の特徴です。

都市部の大企業向けソリューションは、地方の中小企業には全く刺さらない

── 森川社長

現場に入り込む伴走型支援の実践

編集部
御社の支援スタイルの特徴を教えてください。
森川社長
一言で言えば「伴走型」です。一般的なコンサルティングは提案書を作って終わり、あるいは導入して終わりというケースが多い。でも地方の中小企業にそれは通用しません。私たちは週に1〜2回は必ず現場に入り、社員と一緒に手を動かします。経営者だけでなく、現場の課長や係長、時には一般社員とも膝を突き合わせて話す。そうしないと本当の課題は見えてきませんから。
編集部
現場主義を貫くことで見えてきた、地方企業特有のDX課題はありますか。
森川社長
大きく3つあります。まずIT人材の絶対的不足。都市部なら採用できる人材が、地方では給与水準の問題もあって確保できない。次に経営層と現場の認識ギャップ。社長は「DXだ!」と号令をかけるけど、現場は日々の業務で手一杯で変革する余裕がない。そして成功イメージの欠如です。身近に成功事例がないので、何を目指せばいいのか分からない。この3つを同時に解決しないと、DXは進みません。
編集部
それらの課題にどうアプローチするのですか。
森川社長
IT人材不足に対しては、私たちが「外部IT部門」として機能します。ただし、丸投げではなく、社内に必ず「DX推進担当」を1名置いてもらい、その方を徹底的に育成する。認識ギャップには、経営層向けと現場向けで別々のワークショップを実施し、双方の言葉を翻訳する役割を担います。成功イメージについては、小さな成功体験を積み重ねることを重視しています。3ヶ月で目に見える成果を出し、「できるんだ」という自信を持ってもらう。そこからが本当のスタートです。

小さな成功体験の積み重ねが、地方企業のDXを前に進める原動力になる

── 森川社長

AI活用の現実と地方企業の未来

編集部
最近はAI活用の相談も増えているのではないでしょうか。
森川社長
確かに増えています。ただ、正直に言うと多くの企業はまだAIを使える段階にないんです。AIは魔法の杖ではなく、質の高いデータがあって初めて機能します。でも地方の中小企業の多くは、データが紙やバラバラなExcelに散在していて、そもそもデータベース化されていない。まずはそこからです。とはいえ、将来を見据えてAI活用の土台を作ることは重要なので、段階的なロードマップを一緒に描いています。
編集部
実際にAI導入で成果が出た事例はありますか。
森川社長
ありますよ。福岡の製造業の企業で、品質検査にAIの画像認識を導入した事例があります。ただし、これも3年がかりでした。1年目は製造データのデジタル化、2年目は画像データの蓄積とタグ付け、3年目でようやくAIモデルの構築と導入。結果として検査時間が60%削減され、不良品の見逃しも半減しました。すぐに結果は出ませんが、正しいステップを踏めば、地方の中小企業でもAI活用は十分可能です。
編集部
今後の展望を聞かせてください。
森川社長
短期的には九州全域、さらには中国・四国地方への拠点展開を計画しています。ただし、規模拡大よりも支援の質を維持することを最優先にしたい。そのために、地方企業のDX支援に情熱を持つコンサルタントの育成に力を入れています。長期的には、私たちが支援した企業同士のネットワークを作り、地方発のDX成功モデルを全国に広げたいですね。東京発のトップダウン型ではなく、地方の現場から生まれたボトムアップ型のDXが、日本の産業基盤を強くすると信じています。
編集部
最後に、DXに悩む地方企業の経営者にメッセージをお願いします。
森川社長
「自分の会社には無理」と諦めないでください。確かに大企業のような華々しいDXは難しいかもしれません。でも、業務の非効率を減らし、社員が本来の仕事に集中できる環境を作ることは、どんな企業でもできます。重要なのは完璧を目指さず、できることから始めること。そして、一人で悩まず、信頼できるパートナーを見つけること。私たちのような地方に根ざした支援者は確実に増えています。一緒に、地方から日本を変えていきましょう。

完璧を目指さず、できることから。地方から日本を変えていく

── 森川社長
📝 まとめ
・地方企業特化のDX支援で創業4年で売上8億円を達成
・週1〜2回現場に入る「伴走型」支援で、経営層と現場のギャップを解消
・IT人材不足、認識ギャップ、成功イメージ欠如という地方企業特有の3つの課題に対応
・AI導入も段階的アプローチで実現可能、製造業で検査時間60%削減の実績
・地方発のボトムアップ型DXモデルで日本の産業基盤強化を目指す

🏢企業情報

会社名 株式会社ブライトフォワード
業種 AI・DX
役職 代表取締役社長
代表者 森川 晴彦
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