デジタル×アナログの融合で広告業界に新風を吹き込む―クロスメディア・コミュニケーションズの挑戦
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デジタル×アナログの融合で広告業界に新風を吹き込む―クロスメディア・コミュニケーションズの挑戦

「広告の未来は統合にある」Z世代の心を掴む新しいマーケティング

株式会社クロスメディア・コミュニケーションズ

水野 翔太
代表取締役社長 水野 翔太 株式会社クロスメディア・コミュニケーションズ

創業8年で売上30億円に成長した広告ベンチャー。デジタルとアナログの垣根を越えた統合マーケティングで、大手広告代理店も注目する革新的なキャンペーンを次々と生み出している。

デジタルとアナログの境界線を消す

編集部
御社は「クロスメディア」を社名に掲げていますが、創業の経緯を教えていただけますか。
水野社長
私は大手広告代理店で10年ほどデジタルマーケティングを担当していました。当時から感じていたのは、デジタルとアナログが完全に部署として分断されていることの非効率さです。クライアントにとって重要なのは「どのメディアを使うか」ではなく「どう消費者に届けるか」なんです。その課題を解決したいと2016年に創業しました。今では従業員120名、売上30億円規模まで成長しましたが、当初は私を含めて3名のスタートでした。
編集部
具体的にどのような統合アプローチを取られているのでしょうか。
水野社長
例えば、ある化粧品ブランドのキャンペーンでは、TikTokでのインフルエンサー施策と、渋谷・新宿の大型ビジョン、さらに雑誌広告を完全に連動させました。TikTokで話題になったハッシュタグが街頭ビジョンに表示され、それを見た人がまたSNSに投稿する。雑誌では体験ストーリーとして展開する。メディアごとに役割を設計し、すべてが有機的に繋がることで、従来の3倍のエンゲージメントを達成しました。
編集部
大手広告代理店との差別化ポイントはどこにあるとお考えですか。
水野社長
意思決定のスピードと柔軟性ですね。大手は組織が大きいため、デジタル部門とマス広告部門で稟議が別々に進み、統合施策の実行に時間がかかります。当社は最初からクロスメディアを前提に組織設計しているので、企画から実行まで圧倒的に速い。また、データアナリストとクリエイターが同じチームにいるので、数字とクリエイティブを同時に議論できるんです。これが大きな強みになっています。

メディアの種類ではなく、消費者の体験をデザインすることが私たちの仕事です

── 水野社長

PR領域への進出と「ストーリーテリング」の重要性

編集部
最近ではPR事業にも注力されているとお聞きしました。
水野社長
はい。2年前にPR専門チームを立ち上げました。広告とPRの境界も曖昧になってきていると感じています。特にZ世代は明らかな広告を嫌う傾向がありますから、いかに自然にブランドストーリーをメディアに取り上げてもらうかが重要です。当社のPRチームは元新聞記者や雑誌編集者が中心で、メディアが求める「ニュース価値」を理解している人材が揃っています。
編集部
広告とPRを統合することでどんな効果が生まれていますか。
水野社長
あるスタートアップ企業の事例では、新サービスのローンチに際して、まずPRでメディア露出を獲得し、その記事をネイティブ広告として二次展開しました。さらにその反響をSNS広告でブーストする。この三段階のアプローチで、純粋な広告だけの場合と比較して、信頼度が40%向上し、コンバージョン率も2.5倍になりました。メディアに取り上げられることで第三者の信頼が加わるんです。
編集部
ストーリーテリングで特に意識されていることは何でしょうか。
水野社長
「企業が言いたいこと」ではなく「社会が聞きたいこと」を起点にすることです。多くの企業は自社の製品特徴を伝えたがりますが、それだけではメディアは取り上げてくれません。その製品が社会課題とどう関わるのか、時代の文脈にどう位置づけられるのか。そこまで設計して初めて「ニュース」になります。当社では企画段階から社会トレンドのリサーチに多くの時間を割いています。

Z世代は広告を見抜く。だからこそ、本質的なストーリーが必要なんです

── 水野社長

データドリブンと人間の感性の両立

編集部
データ分析にも力を入れていると伺いましたが、クリエイティブとの両立はどう図っているのでしょうか。
水野社長
これは常に議論になるテーマですね。当社では「データは起点であり、終点ではない」という考え方を共有しています。データから消費者インサイトを抽出するのはデータアナリストの仕事ですが、それをどう表現するかはクリエイターの領域です。週次で両チームの合同ミーティングを行い、数字と感性の両方から議論します。
編集部
具体的なデータ活用の事例を教えていただけますか。
水野社長
ある飲料メーカーのキャンペーンでは、SNS上の会話データを解析して「夕方5時の疲労感」というインサイトを発見しました。多くの人が午後5時前後に「疲れた」「あと少し」といった投稿をしている。そこで「17時のエナジーチャージ」というコンセプトで、その時間帯にターゲティング広告を配信し、同時にオフィス街の自動販売機で特別価格キャンペーンを展開しました。データが示した行動パターンと、リアルな購買行動を連動させたわけです。
編集部
AI技術の進化をどう捉えていますか。広告クリエイティブへの影響は。
水野社長
AIは間違いなく強力なツールですが、最終的な判断は人間がすべきだと考えています。当社でもAIによるコピー生成やビジュアル制作の実験は行っていますが、それをそのまま使うことはほとんどありません。AIが出力したものをクリエイターが編集し、人間らしさや意外性を加える。この「人間の手が入る余白」がブランドの個性になるんです。効率化できる部分はAIに任せ、人間は戦略とクリエイティブディレクションに集中する。これが理想的な分業だと思います。
編集部
今後の展望についてお聞かせください。
水野社長
3年以内に売上50億円を目指しています。そのために地方企業のマーケティング支援に力を入れたいですね。東京の大手企業だけでなく、地方にも優れた商品やサービスがたくさんあります。でも効果的なPRやマーケティングができていない。当社のノウハウで地方企業を全国区、さらにはグローバルに発信していく。それが次のステージだと考えています。メディアと広告の境界、デジタルとアナログの境界、そして東京と地方の境界。すべての境界を越えていくのが私たちのミッションです。

境界を越えることで、新しい価値が生まれる。それがクロスメディアの本質です

── 水野社長

📝 まとめ
・デジタルとアナログを統合したクロスメディア戦略で、従来の3倍のエンゲージメントを実現
・PR事業への進出により、メディア露出と広告を連動させ、信頼度40%向上・CVR2.5倍を達成
・「データは起点、終点ではない」という思想で、データ分析とクリエイティブの両立を実現
・今後は地方企業のマーケティング支援に注力し、3年以内に売上50億円を目指す

🏢企業情報

会社名 株式会社クロスメディア・コミュニケーションズ
業種 メディア・広告・PR
役職 代表取締役社長
代表者 水野 翔太
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