北海道・小樽。港町ならではの魚介をはじめ、北海道らしい食材をじっくり味わいたい日に立ち寄りたいのが、「北海道料理 かすべ」です。
刺身や焼き物、煮物、酒肴といった一品料理から、店を代表する「トロイカ鍋」まで、食卓には北海道の海と大地を感じさせる料理が並びます。
豪華さだけを前面に押し出すのではなく、その日の食材に向き合い、素材に合った調理でおいしさを引き出していく。そんな北海道料理ならではの魅力を、落ち着いた空間でゆっくり楽しめる一軒です。
料理と一緒に味わいたい日本酒や、素焼きの酒器「ゴッペ」など、食事の時間そのものを楽しませてくれる要素もあります。
今回は、小樽で北海道の味をじっくり堪能できる「北海道料理 かすべ」の魅力をご紹介します。
名物「トロイカ鍋」で味わう、魚介の旨み
「かすべ」を訪れたら、まず注目したいのが、店の名物である「トロイカ鍋」です。
白菜やタケノコに加え、ナンバンエビ、ホタテ、ホッキ貝などの魚介を使い、それぞれの素材から出る旨みを一つの鍋で楽しめる料理です。
魚介そのもののおいしさはもちろん、具材の味が溶け込んだスープまでじっくり味わいたくなる一品。
鍋料理の魅力は、最初の一口から食べ終えるまで、味わいが少しずつ変化していくことにあります。
火が入るにつれて魚介や野菜から旨みがスープへ溶け出し、それぞれの食材の味が重なりながら、一つの味へとまとまっていきます。
「かすべ」では、このトロイカ鍋のスープにも時間をかけて仕込みを行っています。
単に魚介をたっぷり入れた鍋ではなく、スープまで含めて一つの料理として楽しめることが、トロイカ鍋の大きな魅力です。
北海道というと、海鮮丼や刺身を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、温かな鍋を囲みながら、何種類もの魚介の旨みを一度に楽しむのも北海道料理ならでは。
刺身とはまた違った形で海の幸を満喫できるトロイカ鍋は、「かすべ」でぜひ味わってみたい料理の一つです。

小樽の魚介を、刺身・焼き物・一品料理で
「かすべ」の魅力は、名物料理だけではありません。
メニューには、八角、ホタテ、北寄貝、青つぶ、宗八かれい、ホッケ、本ししゃもなど、北海道らしさを感じさせるさまざまな魚介が並びます。
魚介は、同じ素材でも調理方法によって印象が大きく変わるもの。
鮮度を生かしてシンプルに味わう刺身、火を入れることで香ばしさと旨みを引き出す焼き物、じっくりと味を含ませる料理など、それぞれの魚介に合わせた楽しみ方があります。
なかでも「八角」は、北海道を訪れた際に味わってみたい魚の一つ。
独特な姿をした魚ですが、脂のりがよく、刺身や焼き物などでその持ち味を楽しめます。
普段の食事ではなかなか出会わない魚を選んでみることも、北海道での食事をより印象的なものにしてくれます。
そして、店名にもなっている「かすべ」を使った料理にも注目です。
かすべは北海道で親しまれているエイの仲間で、メニューには「かすべの煮こごり」や「かすべのぬた」なども並びます。
有名な海鮮だけではなく、北海道で親しまれている食材を使った一皿に出会えることも、この店を訪れる楽しみの一つです。
何を食べるか最初から決めて訪れるのもいいですが、メニューを眺めながら、その日の気分に合わせて魚や料理を選んでいく。
そんな自由な楽しみ方ができるのも、魚介料理が豊富な「かすべ」ならではです。
海の幸だけじゃない。赤井川の野菜も食卓へ
北海道料理と聞くと魚介が主役になりがちですが、「かすべ」では野菜にも目を向けています。
使用する野菜の一部には、赤井川村から仕入れる地場野菜を取り入れています。
メニューには、赤井川産のじゃがいもを使ったポテトフライやポテトサラダなどもあり、気軽な一皿から北海道の素材を楽しむことができます。
魚介料理の合間にこうした野菜料理を挟むことで、食事全体にも自然と幅が生まれます。
例えば、トロイカ鍋を中心に、刺身を数品、焼き魚、野菜料理を組み合わせる。
そこへ日本酒を添えれば、「北海道で食べたいもの」を一つのテーブルの中で少しずつ楽しめる食事になります。
一つの豪快な料理だけで満足させるのではなく、小皿料理や野菜料理まで含めて自由に食事を組み立てられる。
ゆっくり飲みながら、いろいろな料理を少しずつ味わいたい方にもぴったりです。
日本酒と合わせたい、北海道らしい酒肴の数々
お酒を楽しみたい方には、酒肴の種類にも目を向けてみてください。
イカ塩辛、ホヤ塩辛、ツブ塩辛、紅鮭塩辛、ニシンの切り込みをはじめ、氷頭ナマス、ホヤ酢、ホタテ酢、北寄酢など、日本酒と合わせたくなる一品料理が揃っています。
刺身や焼き魚とはまた違い、塩辛や酢の物は少量ずつ味わえるのが魅力です。
一皿を食べ切って次の料理へ進むのではなく、いくつかの料理をテーブルに並べ、気になるものを少しずつつまみながら日本酒を飲む。
「かすべ」には、そんなゆったりとした食事の時間がよく似合います。
特に北海道の食材を使った酒肴は、旅行で小樽を訪れた方にもおすすめです。
有名な海鮮を一度にたくさん食べるだけではなく、「これはどんな味だろう」とメニューを眺めながら、一品ずつ北海道の味を知っていく。
そんな食事だからこそ出会えるおいしさもあります。
魚介の旨み、塩味、酸味、そして日本酒の香り。
それぞれを行き来しながら楽しめば、一品料理を中心にした食事でも、しっかりとした満足感を得られます。
素焼きの酒器「ゴッペ」で、日本酒の時間まで楽しむ
「かすべ」では、料理だけでなく日本酒の楽しみ方にも特徴があります。
その一つが、素焼きの酒器「ゴッペ」です。
普段見慣れた徳利やグラスとは少し違う酒器で日本酒をいただくと、それだけでも食事の雰囲気が変わります。
料理を味わうだけではなく、器や空間も含めてその時間を楽しむ。
こうした要素が加わることで、いつもの居酒屋で飲む日本酒とはまた違った一杯になります。
日本酒は、合わせる料理によって印象が変わるのも魅力です。
魚介の刺身と合わせるのか、塩辛のようなしっかりとした味わいの酒肴と合わせるのか、それとも温かなトロイカ鍋と一緒に楽しむのか。
料理を変えながら飲み進めることで、自分好みの組み合わせを探す楽しさもあります。
北海道らしい一品料理と日本酒を前に、急がずゆっくりと食事を楽しむ。
そんな過ごし方も「かすべ」の魅力です。

落ち着いた空間で味わう、小樽の夜
店内には土間や一枚板のカウンター、囲炉裏、鉄瓶などがあり、温かみを感じる落ち着いた空間が広がっています。
華美に飾り立てるのではなく、料理やお酒と自然になじむ雰囲気。
カウンターで一品料理と日本酒を楽しむ時間にも、複数人でトロイカ鍋を囲む食事にもよく似合います。
小樽を訪れた一日の締めくくりに、北海道の魚介を囲みながら、ゆっくりと過ごす夜。
そこには、観光スポットを巡るだけでは味わえない、「小樽で食事をする時間そのもの」の楽しさがあります。
名物のトロイカ鍋から、その日の魚介を使った料理、北海道らしい酒肴、赤井川の野菜、そして日本酒まで。
一つの名物だけを目当てに訪れるのではなく、テーブルにさまざまな料理を並べながら、自分なりの北海道の味を見つけていく。
それが「北海道料理 かすべ」の楽しみ方です。
小樽で海の幸を味わいたい。けれど、海鮮だけではなく、北海道ならではの料理やお酒までじっくり楽しみたい。
そんなときに訪れたい一軒です。
