富士山の麓で「地球にやさしい暮らし」を体験する。農業とキャンプがつながる「富士エコキャンプ場」

富士山の麓で「地球にやさしい暮らし」を体験する。農業とキャンプがつながる「富士エコキャンプ場」

富士山の麓で、遊びながら「自然とのつながり」を見つける。

雄大な富士山を望むキャンプと、食の循環や自然エネルギーへの取り組みが一つになった富士エコキャンプ場。大自然を満喫しながら、家族で環境や食について触れられる体験型キャンプ場です。

編集部
山梨県富士河口湖町・富士ケ嶺にある「富士エコパークビレッヂ 富士エコキャンプ場」。

雄大な富士山を目の前に望む自然環境だけでなく、キャンプを通じて環境や食の循環について体験できることが、この場所ならではの大きな特徴です。

その始まりは2001年。体験型の環境教育施設としてスタートし、オーストラリアのパーマカルチャーの理念をもとに「地球にやさしい暮らし方」を提案してきました。その後キャンプ場としてリニューアルし、現在はSDGsやフードロスへの取り組みを、養鶏農業体験などを通じて伝えています。

今回は、富士エコキャンプ場ならではの魅力や、キャンプと環境をつなげる施設づくりについて、VERIQ Press担当者がお話を伺いました。

富士山を見るだけではなく、自然の中で「暮らす」時間を楽しんでほしい

編集部
まずは、富士エコキャンプ場ならではの魅力を教えてください。
今井
一番の魅力は、やはり富士山の麓という雄大な自然の中で、ゆっくりとキャンプを楽しんでいただけることです。

場内にはオートサイトやフリーサイトなどがあり、富士山を目の前に望めるサイトもあります。車を乗り入れられるオートサイトもありますので、それぞれのキャンプスタイルに合わせて過ごしていただけます。

ただ、私たちは景色の美しさだけを楽しむキャンプ場にはしたくないと思っています。

この場所はもともと、環境教育を目的とした施設として始まりました。

自然の中で一晩過ごしてみると、太陽の光や水、食べ物、エネルギーなど、普段の生活では意識することの少ないものが、とても身近に感じられるようになります。

便利な日常から少し離れて、「自分たちの暮らしは自然とつながっているんだ」と感じてもらう。

そんな体験まで持ち帰っていただけたら嬉しいですね。

「富士山の自然を楽しみながら、普段の暮らしについて考えるきっかけにもなれば嬉しいですね。」

── ご担当者様

キャンプで出た生ごみが、鶏の餌へ。「食の循環」を実際に体験する

編集部
農業体験型キャンプ場というのは、具体的にどのような取り組みなのでしょうか。
今井
私たちが大切にしているテーマの一つが「食の循環」です。

キャンプでは料理をしますから、どうしても生野菜やでんぷん類、肉、魚などの生ごみが出ます。

富士エコキャンプ場では、それらを単純にごみとして処分するのではなく、回収して鶏の発酵餌へと変換しています。

そして、その餌を食べた鶏が卵を産む。

キャンプ場を利用される皆さんにも生ごみの回収や鶏への餌やりに協力していただくことで、フードロスや食の循環を実際に体験していただける仕組みです。

「SDGs」と聞くと少し難しく感じる方もいらっしゃると思います。

でも、自分が料理をして出たものが鶏の餌になり、その先にまた食べ物が生まれる様子を実際に見ると、とても分かりやすいんです。

特にお子さまにとっては、遊びながら自然や食について考えるきっかけにもなると思います。

キャンプを楽しんだ結果、少しだけ環境への見方が変わる。

そんな体験を、この場所から届けていきたいですね。

「楽しみながら食の循環を知る。それも富士エコキャンプ場ならではのキャンプ体験です。」

── ご担当者様

目の前に富士山。時間によって変わる景色もキャンプの楽しみに

編集部
自然環境やロケーションについては、どのような魅力がありますか。
今井
このキャンプ場で、ぜひ楽しんでいただきたいのが富士山のある景色です。

オートサイトA・B・D・F・G・HやフリーサイトC・Eなど、公式サイトで紹介している各エリアからは、目の前に富士山を望むことができます。サイトによって車を乗り入れられる場所や、小高い丘から場内を見渡せる場所、落ち着いて過ごせる場所など、それぞれに特徴があります。

特にキャンプでは、一日を通して同じ場所に滞在するからこそ、時間によって変わっていく景色を楽しめます。

朝には朝陽に照らされる富士山を眺め、昼間は雄大な自然の中でゆっくり過ごす。そして夜になれば、今度は星空の下でキャンプを楽しむ。

公式サイトでも、朝陽と富士山や星空キャンプの様子をご紹介しています。

観光地として富士山を見るだけではなく、その麓にテントを張り、時間の移り変わりまで含めて自然を感じていただきたいですね。

「朝の富士山から夜の星空まで、時間とともに変わる自然をゆっくり楽しんでいただきたいです。」

── ご担当者様

自然を楽しむからこそ、キャンプ場でのルールやマナーも大切に

編集部
利用される方に大切にしてほしいことはありますか。
今井
私たちは、皆さんに気持ちよく自然を楽しんでいただくため、キャンプ場でのルールやマナーも大切にしています。

例えば、場内では直火や花火は禁止とし、焚き火は焚き火台やグリルを使用していただいています。

また、21時から翌朝8時までは静かに過ごしていただく時間とし、夜間の車両移動も控えていただいています。

キャンプ場には、ご家族で来られる方もいれば、一人で静かに過ごしたい方、ペットと一緒に訪れる方など、さまざまなお客様がいらっしゃいます。

それぞれの楽しみ方を尊重しながら、同じ自然の中で心地よく過ごしていただくためには、一人ひとりの協力が欠かせません。

そして富士エコキャンプ場では、通常のごみは基本的にお持ち帰りいただく一方、生ごみについては分別して回収しています。回収した生ごみを鶏の発酵餌へとつなげていることも、この場所ならではの取り組みです。

キャンプを楽しむことと、自然を大切にすること。

その二つを一緒に考えていただける場所でありたいと思っています。

「自然の中で遊ぶからこそ、その環境を大切にする気持ちも一緒に持ち帰っていただけたら嬉しいですね。」

── ご担当者様

太陽の力も施設運営へ。自然を楽しむ場所だからこそ、環境への取り組みを身近に

編集部
食の循環以外にも、環境に配慮した取り組みをされていますか。
今井
はい。富士エコキャンプ場では、食の循環だけではなく、自然エネルギーを活用することも大切にしています。

場内では太陽光発電システムを導入しており、公式サイトでは、その売電事業によって施設内の水道光熱費を賄っていることをご紹介しています。

もともと私たちは2001年から体験型の環境教育施設として活動し、パーマカルチャーの理念をもとに「地球にやさしい暮らし方」を提案してきました。

キャンプ場になった現在も、その考え方は変わっていません。

自然の中で過ごすことは、それだけでも環境について考えるきっかけになります。

電気はどこから来るのか。食べ物はどのようにつくられるのか。自分たちが出したごみは、その後どうなるのか。

難しい勉強としてではなく、キャンプを楽しみながら、普段の暮らしと自然とのつながりを少し感じていただきたいですね。

ここでの一泊をきっかけに、帰宅してからも「自分たちにできることは何だろう」と考えていただけたら、それも富士エコキャンプ場で過ごす意味の一つになると思っています。

「キャンプを楽しみながら、自然と暮らしのつながりに気づいていただけたら嬉しいですね。」

── ご担当者様

キャンプを楽しんだ先に、小さな気づきを持ち帰ってもらえたら

編集部
最後に、富士エコキャンプ場を訪れる方へ伝えたいことを教えてください。
今井
まずは難しく考えず、富士山の麓でキャンプを思いきり楽しんでいただきたいと思っています。

場内には富士山を目の前に望めるサイトがあり、オートサイトやフリーサイト、バンガローなど、それぞれのスタイルに合わせた過ごし方ができます。現在の料金案内ではBエリアに電源サイトも4サイト用意しています。

朝起きて富士山を眺めたり、外で料理をしたり、夜には星空の下でゆっくり過ごしたり。

それだけでも十分に特別な時間です。

そのうえで、生ごみの分別や鶏への餌やりなどを体験して、「昨日料理で使ったものが、こうやって次につながっていくんだ」と感じていただけたら嬉しいですね。

大人の方には普段の生活を少し見直すきっかけとして、お子さまには自然や食について興味を持つ最初のきっかけとして、この場所を楽しんでいただきたいと思っています。

富士山の絶景を楽しんで帰るだけではなく、ほんの少し新しい発見も一緒に持ち帰る。

そんなキャンプ体験を、これからもお届けしていきたいですね。

「富士山の思い出と一緒に、自然や食についての小さな気づきも持ち帰っていただきたいです。」

── ご担当者様
📝 まとめ
今回、富士エコキャンプ場について調べて特に印象的だったのは、「キャンプを楽しむこと」と「環境について考えること」が別々になっていない点でした。

目の前にそびえる富士山を眺めながらテントを張り、食事をつくり、星空の下で一晩を過ごす。

そこまでは、多くの自然豊かなキャンプ場でも味わえる体験かもしれません。

しかし、富士エコキャンプ場では、そこで発生した生ごみを分別して回収し、鶏の発酵餌へ。そして、その餌を食べた鶏が産んだ卵を食材として活用するという「食の循環」を実践しています。

さらに、太陽光発電など自然エネルギーの活用にも取り組んでいます。

環境問題を難しい言葉で学ぶのではなく、遊び、食べ、泊まるというキャンプの中で自然に体験できる。

2001年から続いてきた環境教育への想いが、現在のキャンプ場という形につながっているからこその魅力だと感じました。

富士山を眺めながらのんびり過ごしたい方はもちろん、子どもたちに自然や食について触れる機会をつくりたいファミリーにも注目してほしいキャンプ場です。
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