創業15年で全国12拠点を展開し、顧問先1,200社を超える税理士法人ブリッジパートナーズ。独自のDXツールと属人化しない組織体制で、士業界に新しいモデルを提示する。
税理士法人の常識を覆す「プラットフォーム型」経営
編集部
木村代表は2009年に独立開業されてから15年で急成長を遂げられました。まず、貴法人の特徴を教えていただけますか。
木村代表
私たちは「プラットフォーム型税理士法人」というコンセプトで運営しています。従来の税理士事務所は、代表税理士のカリスマ性や個人の能力に依存する「属人型」が主流でした。しかし、それでは組織として拡大できませんし、お客様にとってもリスクがあります。私たちは最初から、誰が担当しても一定以上の品質を保てる仕組みとシステムを構築することに注力してきました。現在、税理士・会計士を含めて総勢85名のメンバーがおり、全員が共通のプラットフォーム上で業務を行っています。
編集部
「プラットフォーム型」とは具体的にどのような仕組みなのでしょうか。
木村代表
大きく3つの柱があります。第一に業務プロセスの完全な標準化です。記帳代行から決算、税務申告まで、すべての業務フローをマニュアル化し、チェックリストで管理しています。第二に独自開発のクラウド型業務管理システムです。これにより、どの担当者がどの案件をどこまで進めているか、全員がリアルタイムで把握できます。第三にチーム担当制です。1社のお客様に対して必ず3名以上のチームを組み、主担当が不在でも業務が止まらない体制を作っています。この仕組みがあるからこそ、産休・育休取得率100%を実現できていますし、スタッフの突然の退職でお客様にご迷惑をかけることもありません。
編集部
システム開発にはかなり投資されたのではないですか。
木村代表
はい、創業当初から売上の15%をIT投資に充てるというルールを設けています。最初の3年間は正直、経営的に苦しかったですね。でも、今となってはこの投資が最大の差別化要因になっています。市販のソフトでは実現できない、私たちの業務フローに最適化されたシステムがあるからこそ、高い生産性と品質を両立できているんです。現在は専任のエンジニアが2名在籍し、現場の声を聞きながら毎月アップデートを続けています。
属人化を排除した仕組みこそが、お客様と従業員の両方を守る最良の方法です
── 木村代表
中小企業の「経営参謀」として伴走する姿勢
編集部
顧問先は1,200社を超えるとのことですが、どのような企業が多いのでしょうか。
木村代表
年商3億円から30億円規模の中小企業が中心です。業種は製造業、建設業、サービス業、IT企業など多岐にわたります。共通しているのは、単なる税務申告だけでなく、経営判断のパートナーを求めているということです。私たちは「税理士」という枠を超えて、経営参謀として伴走することを大切にしています。月次の報告では必ず、単なる数字の報告だけでなく、その数字が何を意味するのか、今後どうすべきかという提案まで行います。
編集部
「経営参謀」として具体的にどのような支援をされているのですか。
木村代表
例えば、資金繰りの相談は非常に多いですね。銀行融資の支援はもちろん、補助金・助成金の申請支援、さらには資本政策や事業承継の設計まで行います。最近では、M&Aの相談も増えています。私たちには提携している弁護士、社労士、司法書士、M&Aアドバイザーなどの専門家ネットワークがあり、お客様の課題に応じて最適なチームを組成できます。これも「プラットフォーム」の強みです。また、毎月「経営塾」という勉強会を開催していて、顧問先の経営者同士が学び合い、交流できる場も提供しています。
編集部
お客様との関係構築で大切にされていることは何でしょうか。
木村代表
「スピード」と「透明性」です。お客様からの問い合わせには原則24時間以内に必ず返答する、というルールを徹底しています。また、報酬体系も完全に明瞭化しており、ウェブサイトに料金表を公開しています。税理士業界では「見積もりを取らないと分からない」というのが一般的ですが、それでは信頼関係は築けません。最初から透明性を担保することで、お客様は安心してご相談いただけます。そして何より大切なのは「誠実さ」です。節税提案は積極的に行いますが、グレーゾーンには絶対に踏み込みません。長期的な信頼関係を築くことが、結果的に事務所の成長につながると信じています。
税理士の価値は、過去の数字を報告することではなく、未来を一緒に創ることにあります
── 木村代表
人材育成と働き方改革で実現する持続可能な組織
編集部
85名の組織をマネジメントする上で、人材育成はどのように行っていますか。
木村代表
私たちは「教育投資を惜しまない」という方針を掲げています。新人には入社後3ヶ月間、専任のトレーナーがつきます。さらに、資格取得支援制度も充実させており、税理士試験の受験生には試験休暇を付与し、合格時には祝い金も出します。これまでに15名が当法人に在籍しながら税理士資格を取得しました。また、外部研修への参加も推奨しており、年間の研修予算は一人当たり30万円を確保しています。知識やスキルは陳腐化するので、常に学び続ける組織文化を作ることが重要だと考えています。
編集部
働き方改革にも積極的に取り組まれていると伺いました。
木村代表
税理士業界は伝統的に長時間労働が当たり前でした。特に確定申告期や決算期は深夜残業や休日出勤も珍しくありません。しかし、それでは優秀な人材は定着しませんし、持続可能な組織にはなりません。私たちは5年前から働き方改革に本格的に着手し、現在では平均残業時間が月15時間以下、有給取得率は85%を超えています。実現できたのは、先ほど述べた業務の標準化とシステム化、そしてチーム制によるものです。また、繁忙期と閑散期の業務量を平準化するため、決算月の分散をお客様にお願いしたり、早期着手を徹底したりしています。
編集部
最後に、今後の展望についてお聞かせください。
木村代表
短期的には、現在12拠点ある事務所を3年以内に20拠点まで拡大する計画です。特に地方都市での展開を強化したいと考えています。地方の中小企業こそ、質の高い経営支援を必要としているからです。中長期的には、税理士法人の枠を超えて、中小企業支援のプラットフォーム企業になることを目指しています。すでにグループ内に経営コンサルティング会社とシステム開発会社を設立しており、今後はM&A仲介や人材紹介などにも事業領域を広げていきます。私たちのミッションは「中小企業の持続的成長を支援し、日本経済を元気にすること」です。そのために、これからも進化し続けます。
士業の未来は、専門性とテクノロジー、そして人間力の融合にあると確信しています
── 木村代表
まとめ
・業務の標準化とシステム化により「属人化しない」プラットフォーム型税理士法人を実現
・売上の15%をIT投資に充て、独自の業務管理システムを開発・運用
・単なる税務申告に留まらず、経営参謀として資金繰り、事業承継、M&Aまで幅広く支援
・徹底した人材育成と働き方改革により、平均残業時間15時間以下、有給取得率85%超を実現し、持続可能な組織を構築
・売上の15%をIT投資に充て、独自の業務管理システムを開発・運用
・単なる税務申告に留まらず、経営参謀として資金繰り、事業承継、M&Aまで幅広く支援
・徹底した人材育成と働き方改革により、平均残業時間15時間以下、有給取得率85%超を実現し、持続可能な組織を構築
企業情報
| 会社名 | 税理士法人ブリッジパートナーズ |
|---|---|
| 業種 | 士業・コンサルティング |
| 役職 | 代表社員・税理士 |
| 代表者 | 木村 健太郎 |