「体の内側から美しく」発酵美容食品で業界に革命を起こす、フェルメントビューティの挑戦
美容・ウェルネス

「体の内側から美しく」発酵美容食品で業界に革命を起こす、フェルメントビューティの挑戦

日本の発酵技術と最新科学の融合で、インナービューティ市場を切り拓く

株式会社フェルメントビューティ

梶原 沙織
代表取締役CEO 梶原 沙織 株式会社フェルメントビューティ

美容業界と食品業界の境界線を超え、発酵美容食品という新ジャンルを確立。創業5年で年商15億円を達成した梶原CEOが語る、体の内側からの美容革命とは。

発酵美容食品という新市場の開拓

編集部
梶原さんが「発酵美容食品」という領域に着目されたきっかけを教えてください。
梶原CEO
私は大手化粧品メーカーで10年間研究開発に携わっていましたが、どれだけ優れた化粧品を開発しても、お客様の肌や体調の根本的な部分にアプローチできないというジレンマを感じていました。そんな時、祖母が長年続けていた手作り甘酒や糠漬けの習慣が、彼女の健康と美しさの秘訣だと気づいたんです。日本には1000年以上の発酵文化があり、その中には現代科学でも解明されていない美容成分が数多く眠っている。これを現代の技術で最適化し、誰でも手軽に摂取できる形にすれば、美容業界に新しい価値を提供できると確信しました。
編集部
具体的にどのような商品を展開されているのでしょうか。
梶原CEO
主力商品は「美肌酵素ドリンク」シリーズです。これは、麹菌・乳酸菌・酵母菌の3種の菌を独自の比率でブレンドし、20種類以上の国産野菜・果物を72時間かけて発酵させたものです。発酵過程で生成されるアミノ酸、ビタミンB群、酵素、短鎖脂肪酸などが、肌のターンオーバーや腸内環境の改善に寄与します。さらに、発酵することで栄養素の吸収率が3〜5倍に高まるという科学的データも取得しています。他にも、発酵コラーゲンゼリーや、麹を使った美容スムージーパウダーなど、全15アイテムを展開しています。
編集部
競合との差別化ポイントはどこにあるのでしょうか。
梶原CEO
最も大きな差別化要素は「菌株のオリジナリティ」です。私たちは地方の老舗酒蔵や味噌蔵と提携し、何百年も受け継がれてきた蔵付き菌を採取・培養しています。これらの菌は、その土地の気候風土の中で独自の進化を遂げており、市販の菌株とは全く異なる代謝産物を生み出します。現在、8つの蔵と契約し、12種類のオリジナル菌株を保有しています。また、発酵プロセスも完全に自社管理で、温度・湿度・時間を0.1度、1%、1分単位でコントロールする独自の発酵システムを開発しました。この徹底した品質管理により、常に同じ効果を持つ商品を提供できることが強みです。

日本の発酵文化には、現代科学でも解明されていない美容成分が数多く眠っている

── 梶原CEO

エビデンスベースの商品開発とマーケティング

編集部
美容食品業界では効果の科学的根拠が問われることも多いと思いますが、どのように対応されていますか。
梶原CEO
おっしゃる通り、この業界には科学的エビデンスの欠如という課題があります。私たちは創業時から、大学や研究機関との共同研究を重視してきました。現在、東京農業大学、京都大学医学部、国立健康栄養研究所の3機関と連携し、臨床試験やメカニズム解明を進めています。例えば、主力商品の美肌酵素ドリンクについては、30〜50代女性100名を対象にした12週間の二重盲検試験を実施し、肌の水分量が平均23%向上、シワの深さが17%改善という結果を得ました。これらのデータは全て査読付き論文として発表し、商品ページでも公開しています。エビデンスの透明性が、お客様からの信頼獲得につながっていると実感しています。
編集部
研究開発にかなりのコストをかけていらっしゃるのですね。
梶原CEO
はい、売上の約18%を研究開発費に投じています。これは同業他社と比較すると3〜4倍の水準です。ただ、この投資は必ず回収できると考えています。なぜなら、科学的根拠のある商品はリピート率が圧倒的に高いからです。私たちの主力商品のリピート率は68%で、業界平均の30〜40%を大きく上回っています。また、エビデンスがあることで、医師や管理栄養士からの推奨も得やすく、クリニックやジムなど約500施設で取り扱っていただいています。短期的な広告費を削減してでも、長期的な信頼構築に投資する戦略が功を奏しています。
編集部
マーケティング面ではどのような工夫をされていますか。
梶原CEO
私たちのターゲットは「30〜40代の美容意識の高い働く女性」です。この層は情報リテラシーが高く、単なるイメージ広告には反応しません。そこで、InstagramやYouTubeでは、発酵のメカニズムや成分の働きを詳しく解説するコンテンツを配信しています。また、「発酵美容アドバイザー」という認定資格制度を立ち上げ、現在300名の資格保持者がSNSで情報発信してくれています。さらに、毎月「発酵美容セミナー」をオンラインで開催し、栄養学や皮膚科学の専門家を招いて科学的な知識を提供しています。教育型マーケティングにより、単なる顧客ではなく、発酵美容の理解者・共感者を増やすことに注力しています。

エビデンスの透明性が、お客様からの信頼獲得につながっている

── 梶原CEO

サステナビリティと地方創生への取り組み

編集部
事業を通じた社会貢献についてもお聞かせください。
梶原CEO
私たちが特に力を入れているのが「地方の発酵文化の保存と継承」です。日本各地には素晴らしい発酵技術を持つ酒蔵や味噌蔵がありますが、後継者不足で廃業の危機に瀕している施設も少なくありません。私たちは、こうした蔵と長期契約を結び、菌株の提供だけでなく、技術指導や設備投資の支援も行っています。また、蔵のストーリーを商品パッケージやWebサイトで紹介することで、地方の発酵文化の価値を都市部の消費者に伝える役割も果たしています。現在、8つの蔵との連携により、地方に年間約2億円の経済効果を生み出しています。
編集部
環境面での取り組みはいかがでしょうか。
梶原CEO
発酵食品は製造過程で多くの副産物が出ますが、私たちは「ゼロウェイスト」を目指しています。発酵後の野菜残渣は、提携農家に有機肥料として提供し、その農家から原料を仕入れる循環型システムを構築しました。また、パッケージには石灰石を原料とした環境配慮型素材「LIMEX」を採用し、プラスチック使用量を60%削減しています。配送にはカーボンオフセット付きの配送サービスを利用し、商品1個につき1円を森林保全活動に寄付する仕組みも導入しました。美容と健康を追求することが、地球環境の保全にもつながる。そんなビジネスモデルを実現したいと考えています。
編集部
今後の展望について教えてください。
梶原CEO
短期的には、海外展開を本格化させます。特にアジア圏では、日本の発酵食品への関心が高まっており、すでに台湾と香港での販売を開始しています。今年中にシンガポール、来年にはアメリカ西海岸への進出を計画しています。中長期的には、「発酵美容」という概念そのものを世界に広げたい。そのために、発酵美容の研究所を設立し、世界中の研究者が集まるハブになることを目指しています。また、BtoB事業も強化し、化粧品メーカーやサプリメントメーカーに対して、私たちの発酵技術や菌株をライセンス提供するビジネスも展開していきます。10年後には、「発酵美容といえばフェルメントビューティ」と世界中で認知される企業になることが目標です。
編集部
最後に、起業を考えている方へメッセージをお願いします。
梶原CEO
私が起業した時、周囲からは「ニッチすぎる」「市場が小さい」と言われました。でも、誰もやっていない領域だからこそ、価値があるんです。既存の市場で戦うのではなく、自分が信じる価値で新しい市場を創る。それが本当のイノベーションだと思います。もちろん、市場を創るには時間もコストもかかります。でも、社会に本当に必要なものであれば、必ず理解者が現れます。私の場合、最初の2年間は赤字続きでしたが、商品の良さを理解してくれたお客様が口コミで広げてくれました。信念を持ち続け、諦めずに価値を伝え続ける。それが起業家に最も必要な資質だと思います。

誰もやっていない領域だからこそ、価値がある。既存の市場で戦うのではなく、新しい市場を創る

── 梶原CEO
📝 まとめ
・日本の伝統的な発酵技術と現代科学を融合させ、「発酵美容食品」という新市場を開拓
・地方の老舗蔵と提携し12種類のオリジナル菌株を保有、独自の発酵システムで差別化を実現
・売上の18%を研究開発に投資し、大学との共同研究でエビデンスを構築、リピート率68%を達成
・地方創生とサステナビリティを重視し、8つの蔵との連携で年間2億円の地域経済効果を創出

🏢企業情報

会社名 株式会社フェルメントビューティ
業種 美容・ウェルネス
役職 代表取締役CEO
代表者 梶原 沙織
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